フコイダンとは、モズクやメカブ・コンブに多く含まれるヌメリ成分の中の一種で、化学的には、フコースという単糖を主として構成される多糖類(水溶性食物繊維)の一種です。そしてこれが、海藻を厳しい環境や外敵から守る「防護服」(ヌルヌル成分)の元になっているのです。多糖類は文字通り、いくつかの糖が分子レベルで結びついたもので、最近の研究では、身体に良いといわれている「生理活性物質」であることが解明されてきました。メシマコブやアロエなどの働きも多糖類がもたらす効果です。
しかし、フコイダンには他の多糖類とは異なる、大きな特徴があります。それは「硫酸基」という成分を多く含んでいることです。この硫酸基が、水分を保有したヌルヌルやゲル状態をつくり出し、潮の流れや砂によって海藻が傷ついた時に、そこから細菌が侵入しないようにバリアになったり、引き潮の際、海藻が空気に触れても干からびてしまわないように「保湿クリーム」のような働きをしているのです。
海藻は、ヌルヌル成分=フコイダンで全身を覆うことにより、激しい潮の流れや衝撃に順応できるしなやかさを身につけるとともに、表面についた傷を治したり、周囲の微生物の侵入から身を守っているわけです。
また、約20種類あるアミノ酸のうち、人間の体内で作り出すことができない「必須アミノ酸」を、特にモズクから抽出されるフコイダンは実に9種類も含んでいます。
そのため、健康維持の観点から注目を集めています。
海藻をよく食べる習慣のある沖縄は日本でも有数の長寿県。その長寿の秘密は、沖縄特有の食生活にあるのかもしれません。